セダンは車の基本形ともいえるけど、国内市場では人気が低迷しているんだ。
だけど、人気うんぬんは別にして車としての完成度に目を向けると、捨てがたい魅力を持った国産セダンが少なからず存在するのも事実だよ。
ここでは、地味ながらも魅力ある国産セダンを5台選んで紹介するよ!
この記事の目次
トヨタ・マークX
トヨタの「マークX」は販売低迷に伴い2019年末で生産終了の噂も聞こえてくるなど、その存在はもはや風前の灯火といえるかもしれません。
しかし、車としての魅力まで失ってしまったわけではないので、無視してしまうには余りにも惜しい存在です。
マークX最大の魅力は、ハイブリッド化やダウンサイジングターボ化が進行する中で、今も大排気量NAエンジンを搭載している点にあります。
エンジンは3.5L V6と2.5L V6の二本立てですが、特に前者は一部のアメリカ車を除けば、NAとしては世界的にもかなりの大排気量です。
大排気量NAならではのパワフルかつリニアな回転フィールは、今や貴重といえます。
特に、6速MTが組み合わせられるスポーツコンバージョン限定モデル「GRMN」は、そんなエンジンの美味しいところを存分に引き出せるので、とても魅力的です。
操縦安定性は標準モデルでも優れていますが、GRMNは更にシャープさが加わります。
一方乗り心地も、ハードに固められたGRMNを含めこのクラスの水準をクリアしています。
また、安全装備面でも全車に歩行者検知機能付きの衝突被害軽減ブレーキが標準装備されるなど、不足はありません。
内外装デザインはやや古さを感じさせますが、265万6,800円~513万円という価格は、同クラスの欧州車やアメリカ車と比較するとお買い得感があります。
マークXは大排気量な分、とってもパワフルなんだね。スポーツタイプのGRMNは6速のマニュアルで外観もより勇ましくなってかっこいいね!
安全装備もバッチリだし、もっと人気が出てもいいはずなんだけどなぁ・・・
日産・スカイライン
かつてベストセラーカーの座にあった日産の「スカイライン」ですが、今や販売台数ランキングの30位以内にも入らないマイナーな車種になってしまいました。
しかし、トータルバランスの高さは欧米のセダンと比べても見劣りしないなど、車としても魅力は不変です。
エンジンはメルセデス・ベンツ製の2L直4ターボと、日産自社製のハイブリッドの2タイプが用意されています。
共にスポーティなフィーリングが持ち味ですが、ことに3.5Lエンジンを搭載するハイブリッドは非常にパワフルです。
また、操縦安定性もスポーティですが、特に世界初の技術である「ダイレクトアダプティブステアリング」装着車はクイックな回頭性を誇ります。
乗り心地は固めながら不快に感じない、ドイツ車的なものです。
安全装備面では、衝突被害軽減ブレーキに歩行者検知機能が付かないのが物足りない点ですが、それを除けば充実しています。
スタイリングに関しては、アメリカではインフィニティブランドで販売される車なので「スカイラインらしさ」には欠けますが、デザイン的完成度は決して低くありません。
価格は416万4,480円~555万9,840円で、マークXよりは高価ですが、それでも欧米のライバルよりも割安感があります。
スカイラインのエンジンは2種類あるけどハイブリッドの方が力持ちなんだねぇ。ハンドルの操作を滑らかにする装置が付いてるから安定した走りができるのかなぁ。
スカイラインって昔は人気があったのに今はいまいちなの~?かっこいいのになぁ・・・
ホンダ・シビックセダン
ホンダの「シビックセダン」は、販売台数で上回る「シビックハッチバック」や世界最速FF車として名高い「シビックタイプR」の陰に隠れ、存在感の点でいまひとつパっとしません。
しかし、車としての完成度では勝るとも劣りませんし、他社のライバル達と比べても優秀な部類に属します。
エンジンは1.5L直4のいわゆるダウンサイジングターボですが、2.4L級のNAエンジン並みのパワー・トルクを発生するので、全く不足感はありません。
操縦安定性と乗り心地は非常に高いレベルで両立しており、特に操縦安定性はちょっとしたスポーツカー並みといえるでしょう。
安全装備面も盤石で、総合的にみて特に大きな欠点がない車に仕上がっています。
強いていえばスタイリングがやや没個性的、内装の質感がいまひとつといった不満点もありますが、265万320円というリーズナブルな価格設定は、それらを補って余りあるといえるでしょう。
シビックセダンってシビック兄弟の中では目立たないみたいだけど何でかしらね。ぱっと見だって悪くないのに・・・
エンジンにターボが付いてるから速いし、乗り心地もいいっていうから気持ちのいい走りができそうね。安全面も最高評価をもらってるから、居眠りでもしない限り安心ね!
マツダ・アテンザセダン
マツダの「アテンザセダン」は同社のフラッグシップモデル的な存在ですが、人気の点では弟分の「アクセラ」や「デミオ」に一歩を譲ります。
しかし、トータルバランスでは弟分達に引けを取らないだけでなく、アッパーミディアムクラスならではの上質感が備わるので、もっと注目されてもよいモデルです。
エンジンは2L/2.5Lの直4ガソリンNAと、2.2L直4ディーゼルターボの3種類が用意されますが、最も魅力的なのはやはりトルキーなディーゼルターボでしょう。
国内他社にはディーゼルエンジンを搭載するセダンはないため、アテンザの大きなセリングポイントとなっています。
また、気筒休止システムが備わる2.5Lガソリンも優れているので、こちらを選ぶのも悪くありません。
そして操縦安定性と乗り心地は、良く出来た欧州車並みの水準にあります。
スタイリングも未だに魅力的ですし、安全装備も盤石なので、全方位的に完成度の高い1台といえるでしょう。
価格は282万9,600円~419万400円で、内容を考えればかなりリーズナブルです。
他のメーカーさんはディーゼルエンジンのセダンタイプって作ってないんだぁ。だからアテンザセダンはディーゼルターボがおすすめなんだね!
外観も高級感があるし、操縦安定性も抜群で価格も親切・・・あれれ、文句がつけられないよ~!
スバル・レガシィB4
かつては人気を博したスバルの「レガシィB4」ですが、ボディサイズの肥大化が原因で人気が下がってしまいました。
しかし、人気はともかくスバルらしい良心的設計が施されたモデルなので、やや大きめのボディサイズさえ許容できるなら、買って後悔しないモデルといえます。
エンジンは2.5L水平対向4気筒NAのみの設定で、駆動方式は全車フルタイム4WDです。
エンジンは特別パワフルというわけではないものの、過不足はありませんし、何より穏やかなフィーリングがこの車のキャラクターに合っています。
ハンドリングは安定性志向で決して機敏ではないものの、それもこの車に見合ったものです。
乗り心地はフラットかつ上質で、乗員の誰からも不満が出ることはないでしょう。
また、安全装備面では勿論スバル自慢のアイサイトが備わるので、この点でも申し分ありません。
レガシィB4は決して派手なアピールポイントがあるわけではないものの、完成度の高さは抜群です。
メカニズムにコストが掛けられていることも考えれば、302万4,000円~324万円という価格はバーゲンプライスといえます。
レガシィB4はエンジンの作りが少し変わってるみたいだけど、おかげで穏やかな車に仕上がったようね。
それに歩行者も見逃さない予防安全装備が付いてるのも見逃せないわね!完成度が高い割に値段が安すぎるわよ、スバルさん!
地味でもカッコいい!車の魅力にあふれる国産セダンおすすめ5選のまとめ
セダンは、ミニバンやSUVと比較すると重心が低いから走行安定性が高く、車両重量が軽いので動力性能や燃費の面でも有利だよ!
また、セダンというとどうしても欧州車に目が向きがちだけど、ここで取り上げたように国産車にも魅力的な車種が存在するし、価格面でのメリットもあるんだ。
そうした国産セダンならではの良さに、もっと注目してもいいんじゃないかな?